「借金が3件、気づいたら返済で手一杯に…」それ、多重債務かもしれません
クレジットカードのリボ払い、カードローン、家電の分割購入──。
日常の中で少しずつ「借金」が増え、ある日ふと気づくと「月々の返済額が生活費を圧迫している…」と感じたことはありませんか?
それは、もしかすると「多重債務」に陥っているサインかもしれません。
この記事では、多重債務の定義やリスク、放置した場合の末路、そして今からできる解決策までわかりやすく解説します。
多重債務とは何か?定義と基準
【定義】
多重債務とは、「複数の金融機関から借金をしており、返済に支障をきたしている状態」のことです。
明確な件数の定義はありませんが、一般的には3社以上から借入があると多重債務と判断されやすいとされています。
【よくあるケース】
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カードローン+リボ払い+消費者金融
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複数のカードローンを使い分けている
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借金を返すために別のローンを使っている(自転車操業)
多重債務に陥るとどうなる?
1. 返済額が増え続ける
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利息分だけを返していると、元本が減らず永遠に返済が終わらない
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1社ごとの返済は少額でも、トータルで毎月5万円以上になることも
2. 新たな借入ができなくなる
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信用情報に「借入件数が多い」と記録され、審査に通りにくくなる
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増額申請や住宅ローンなどの審査にも影響
3. 心身のストレスが蓄積される
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返済のことばかり考えて夜眠れない
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家族やパートナーに隠しながら返済する心理的負担
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働いても働いても手元にお金が残らず、生活が破綻しかねない
多重債務に陥る人の特徴とは?
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「とりあえずリボで払っておけば大丈夫」と考えてしまう
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一つの借金を他の借金で返す「自転車操業」状態
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収支の把握ができておらず、無自覚に借金が増えている
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返済日や利率をしっかり管理していない
多重債務の怖いところは、「本人が自覚しにくい」という点にあります。
借金の金額が小さくても件数が多ければ、精神的・経済的な圧迫は想像以上に大きくなるのです。
放置するとどうなる?最悪のシナリオ
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延滞 → 督促 → 信用情報に傷 → いわゆる「ブラックリスト」入り
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給料差し押さえ、財産の差し押さえ
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家族や職場へのバレによる人間関係の悪化
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鬱や体調不良など、生活全般に悪影響
多重債務から抜け出すためのステップ
✅ ① 自分の借入をすべて「見える化」する
紙やエクセルで、以下の情報をまとめてみましょう:
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借入先の会社名
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借入額(残高)
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月々の返済額
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金利(年率)
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返済日
→ これだけで「どこが重たい負担か」「高金利なのはどこか」が見えてきます。
✅ ② 借金を一本化できないか検討する(おまとめローン)
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金利の高い複数の借入を、1社にまとめて返済する方法
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月々の返済額を抑えたり、金利を下げられる場合もある
※ただし、おまとめローンにも審査があるため、信用情報に傷がある場合は通らないことも
✅ ③ 借金を減らす「債務整理」という選択肢も
債務整理には主に3つの方法があります:
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任意整理:将来利息をカットし、元本のみを分割返済
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個人再生:借金を最大5分の1まで圧縮し、残りを3〜5年で返済
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自己破産:原則としてすべての借金を帳消しに(ただし条件あり)
→ どの方法がベストかは、収入や借入総額によって異なります。
誰に相談すべき?
・法テラス(国が設置した無料の法律相談機関)
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収入に応じて無料相談・弁護士紹介が受けられる
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フリーダイヤルやオンライン相談もあり
・地元の弁護士・司法書士事務所
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借金問題に強い専門家を選ぶ
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相談は無料のところも多く、早期相談が鍵
多重債務は「気づいた時点」で対処すれば抜け出せる
多重債務は、気づかぬうちに誰でも陥る可能性があります。
しかし、「もうどうにもならない…」と感じても、必ず解決策はあります。
まずは現状を整理し、信頼できる専門家に相談するところから始めましょう。
何よりも大切なのは、「放置しないこと」。
まとめ:多重債務からの脱却に必要なのは“勇気ある一歩”
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複数の借入があると、気づかぬうちに生活が圧迫されていく
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返済に追われる生活は、心身の健康にも悪影響
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「おまとめローン」や「債務整理」で生活再建は可能
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無料相談窓口を利用して、まずは今の状況を“見える化”する
あなたの借金は、「知識」と「行動」でコントロールできます。
多重債務という言葉に怯えるのではなく、前向きに抜け出すための一歩を踏み出しましょう。