審査=信用力のチェック。通過の可否を左右するのは何か?
カードローンを申し込む際に避けて通れないのが「審査」です。申し込みボタンを押したあと、数分~数日後に届く「審査結果」。この過程でいったい何が調べられているのか、気になる方も多いでしょう。
審査は、金融機関が「この人にお金を貸しても問題ないか」「返済能力はあるか」を判断するための非常に重要なプロセスです。言い換えれば、お金を借りることは信用を得ることでもあります。
本記事では、審査で見られているポイントや、審査通過のために注意すべき点を詳しく解説します。
カードローン審査の流れとは?
カードローンの審査は、次のような流れで行われます:
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申し込み(Web・電話・店舗)
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個人情報の入力・送信(氏名・住所・勤務先・年収など)
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信用情報の確認
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勤務先への在籍確認
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審査結果の通知
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契約・借入スタート
このうち、3と4のプロセスが、審査結果に大きく関わる要素となります。
審査で見られている主なポイント5つ
① 年収・収入の安定性
カードローンは「貸したお金をきちんと返してもらう」ことが前提です。そのため、年収はもちろん、収入の安定性(正社員かパートか、勤続年数はどれくらいか)が重要視されます。
たとえば、同じ年収300万円でも「正社員として3年以上勤務」の人と「派遣で最近入社したばかり」の人とでは、審査結果が大きく異なる場合があります。
② 勤務先・職業
企業規模や業種によっても評価は変わります。大企業や公務員などの「安定性の高い職業」は、審査上有利とされています。逆に、職業が不安定、または無職の場合は厳しい評価となりやすいです。
③ 信用情報(クレジットヒストリー)
最も重要なのが、個人の信用情報です。CICやJICCなどの信用情報機関に、過去のローン・クレジットカード利用履歴が記録されており、以下のような情報が確認されます。
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現在の借入件数・残高
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過去の返済状況(延滞の有無)
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債務整理・自己破産の履歴
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携帯の分割払いの支払い履歴 など
延滞や金融事故歴があると「信用リスクが高い」と判断され、審査通過は難しくなります。
④ 他社の借入状況(借入総額)
「総量規制」にも関係しますが、すでに複数の借入があると、返済負担が重いと見なされ審査に不利になります。特に、消費者金融からの借入が年収の3分の1を超えている場合は、新たな貸付ができないこともあります。
⑤ 在籍確認の取れる勤務先
申し込み時に記入した勤務先に、金融機関が電話をかけて「本当にその人がそこで働いているか」を確認します。これが「在籍確認」と呼ばれるプロセスです。
この電話は個人名でかかってくることが多く、ローンやカードのことは伝えられないため、周囲に知られる心配は基本的にありません。ただし、勤務先の電話に出てもらえないと審査がストップしてしまうケースもあるので、あらかじめ対応できるようにしておくと安心です。
スコアリングシステムとは?数値で判断される時代
現在、多くの金融機関では「スコアリング審査」という方式を導入しています。これは、申込者の年齢・職業・年収・借入履歴などの情報を数値化し、一定の点数に到達すれば審査通過、届かなければ否決という方式です。
この方式は人為的な判断ミスを防ぎ、スピーディな審査を可能にしていますが、逆に言えば「点数が届かないと即落ち」という冷酷な一面もあります。
審査に通りやすくするためのヒント
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虚偽の申告はNG:特に年収や勤務先など、すぐにバレる情報を盛っても逆効果。審査落ちの原因になります。
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信用情報を整える:クレジットカードや携帯の料金は滞納せず、きちんと支払っておく。これが一番の信用づくりです。
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申し込みは短期間に複数行わない:一度に何社も申し込むと「お金に困っている」と判断され、スコアが下がる可能性があります。
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他社借入はできるだけ少なくしておく:すでに借入がある場合は、返済してから新たに申し込むほうが通過率は上がります。
「審査落ち=信用がない」は間違い。次につなげよう
審査に落ちたからといって、自分に信用がないと落ち込む必要はありません。審査はあくまでその時点での状況を数値化した判断材料に過ぎませんし、金融機関によって基準も違います。
「なぜ落ちたのか」を客観的に分析し、信用情報を見直す・申し込み内容を整理するなど、次に活かすことが大切です。
まとめ:カードローン審査は「信頼される人」への入り口
審査とは、お金を借りる上での「信用力の証明書」を取得するプロセスです。年収や職業、信用情報が整っていることが、審査を通過するためのカギになります。
特に信用情報の履歴は、クレジットカードの使い方ひとつでも数年間にわたって影響を及ぼします。日々の「当たり前の支払い」が、実は未来の信頼構築に繋がっているという意識を持つことが、カードローンを含むすべての金融活動において大切な考え方と言えるでしょう。