「毎月の返済が大変…」そんなときのおまとめローン
クレジットカードや消費者金融など、複数の借入を抱えている方にとって、毎月の返済日や金利、利息の計算は非常に煩雑です。
そんな悩みを解消する方法として注目されているのが「おまとめローン(債務一本化)」です。
しかし、「本当にお得なのか?」「デメリットはないのか?」と疑問に感じる方も少なくありません。
この記事では、おまとめローンの仕組みとそのメリット・デメリットをわかりやすく解説し、実際に検討すべきケースを提示します。
おまとめローンとは?
おまとめローンとは、複数社からの借入(カードローン、キャッシングなど)を1社にまとめて一本化するローン商品のことです。
利用者は新たなローンで他社の借入をすべて返済し、その後は1社のみに毎月返済していく形になります。
おまとめローンの主なメリット
✅ 1. 金利が下がる可能性がある
通常、借入額が大きいほど適用される金利は低くなります。
おまとめによって借入総額が1社に集中することで、トータルの金利が下がる可能性があります。
例)
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借入A(10万円/金利18%)
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借入B(20万円/金利15%)
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借入C(30万円/金利17%)
→ 合計60万円を年利10〜13%で一本化できれば、利息が大幅に軽減されることに。
✅ 2. 返済日・管理の一元化
複数の返済日・引き落とし日があると、管理ミスで延滞するリスクも高くなります。
おまとめローンにより、月1回の返済でOKになるため、精神的にもラクになります。
✅ 3. 月々の返済額が軽くなることも
返済期間が延びる分、1ヶ月あたりの返済負担が軽くなる場合もあります。
生活費に余裕ができることで、延滞リスクの回避にも繋がります。
おまとめローンの注意点・落とし穴
❌ 金利が下がらないケースもある
おまとめしたからといって必ず金利が下がるとは限りません。
信用スコアが低い、収入が安定していないなどの理由で、高金利のまま1社に集約されてしまうことも。
結果として、返済総額が増える可能性もあるため、事前に「返済シミュレーション」が必須です。
❌ 返済期間が長くなり利息が増える
たとえ金利が下がっても、返済期間が長期になると、結果的に支払う利息が増える可能性があります。
例)
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60万円を年15%・3年返済 → 利息約147,000円
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60万円を年10%・5年返済 → 利息約166,000円
表面的な金利に惑わされず、「最終的な返済額」で判断する必要があります。
❌ 新たな借入ができなくなる
おまとめローンは“返済専用”のローンであり、新たな借入はできない設計になっていることが多いです。
資金的にギリギリの状態で利用すると、急な出費に対応できない可能性も。
おまとめローンが向いている人・向いていない人
✅ 向いている人
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複数の返済に追われている
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月々の返済額を軽減したい
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利息を少しでも減らしたい
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収入が安定しており、返済計画が立てられる
❌ 向いていない人
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借金の原因が浪費・依存によるもの
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返済額を減らしても、また借りてしまう傾向がある
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今後まとまった出費の予定がある
おまとめ後に再び借入を繰り返してしまうと、状況はより悪化します。
「一本化して完済する」という強い意志が必要です。
失敗しない“おまとめ”のコツ3選
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比較サイトや複数社に見積もりを依頼する
→ 金利・返済条件・保証内容を比較し、最も条件のよい業者を選ぶ -
借り換えではなく“完済目的”で使う意識を持つ
→ 新たな借入を防ぎ、完済に向けた道筋を立てることが重要 -
家計を見直すタイミングとして活用
→ 支出の見直しや節約と合わせて、生活全体を改善する機会に
まとめ:おまとめローンは「賢く使えば強力な味方」
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複数の借入を一本化することで、金利や返済負担の軽減が可能
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ただし、金利・期間・総返済額のチェックを怠ると損をすることも
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根本的な生活改善と合わせて活用すれば、完済への近道になる
おまとめローンは、あくまで“手段”です。
これを機に借金と向き合い、健全な返済計画を立てていくことが、長期的な安心と自由につながります。